つけあがるエンペルタン構築
USMが登場して5カ月ほど経ちます。
マイナーチェンジ版が出た際には教え技のみに留まらず、レベル技が追加されて強化されるポケモンが複数種類存在します。ORASにてかみ砕くを習得したギャラドスなんかが良い例ですね。
しかし新技を覚えてもほぼ注目されずにいるポケモンも少なからず存在します。今回のポケモンもその一つ。
こいつです。
USMにて「つけあがる」という新悪物理技を習得したポケモン。
この技の効果は物理版アシストパワー。能力を上げてから抜きに掛かるエースとしての活躍が期待できそうです。
しかしタイプ不一致な上に特攻寄りの種族値を持っており、お世辞にも相性が良いとは言えません。
バトンエースにしようにも他のつけあがる・アシストパワーを覚えるポケモンとの差別化が苦しいのが現実。いったいどうすれば実用性が出るのでしょうか。
手っ取り早く思いついたのは、弱点保険を絡めるという発想。一度発動すればACが2段階ずつ上昇します。
つけあがるの威力上昇は能力1段階ごとに20なので、攻撃力2倍から威力100のつけあがるを撃てるわけですね。
ちなみにこの火力がどれくらいかと言うと、攻撃特化エンペルトの場合で攻撃特化ガブリアスの地震くらい。
・・・これじゃ火力が足りない。
そもそもの問題、弱点保険をどうやって発動させるのかという問題が残ります。相手の攻撃に依存するだけでは一発芸にすらなりません。
という訳で能動的に弱点保険を発動させるためにダブルバトルで味方にサポートして貰う事を考えます。
弱点保険の発動に便利なのは、なんと言っても全体技。
先人の構築を拝見すると、ヤドンの波乗りをコータスに使う、ガブリアスの波乗りをバンギラスに使うなどの戦法が存在します。
また全体技の利点は味方の弱点保険サポートになるだけではありません。先手の全体技で相手の襷や化けの皮を潰した後で高火力の技を当てる事ができるので、この手の相手を素早く処理することができ、トリルターンの節約になるのです。
ではエンペルトの弱点を突ける全体技は・・・
放電と、地ならし。
・・・ん?じならし?Sを下げる技。
エンペルトの第2特性は負けん気。能力が下がると攻撃が2段階上昇します。
味方が地ならしを使えば負けん気と弱点保険合わせてA4段階上昇から威力140のつけあがるが撃てるのでは!?
試しにこの火力をH252メガガルーラに撃ってみると、93.3%〜110.3%のダメージが入ります。地ならしのダメージと合わせればほぼ確定です。
これは来た。これはいける。
[育成案]
エンペルト@弱点保険 特性:負けん気
勇敢HA (S個体値2)
つけあがる/岩雪崩/波乗り/守る
ヤレユータン@メンタルハーブ 特性:テレパシー
生意気HDベース (AS個体値0)
地ならし/トリックルーム/采配/守る
地ならしとトリックルームを覚えトリル下でエンペルトに先制で地ならしできるポケモンを探したところヤレユータンが見つかりました。ついでに特性で味方の波乗りを無効化し、采配で更なるダメージを期待できます。神か。
実際の立ち回りを想定したのがこちら。
②ヤレユータン地ならし、能力の上がったエンペルトのつけあがるで1体持っていく
(地ならしによりエンペルトのSが下がっているのでエンペルトが先に動く)
これは強い。間違いない。
机上論でしか考えていないが強いに決まっている。トリルを決めなければいけないハードルの高さを補って余りある強さだ。
早速使ってみよう!!
えー、
ダブルに詳しい方ならお気づきかと思いますが、
味方の使う能力ダウン技は味方に使っても負けん気が発動しません。
仕様にこんな落とし穴があろうとは。showdownで試運転するまで気づきませんでした。何のためにAS個体値0のゴリラを粘ったのか。
次回作で負けん気の仕様が変わることに期待しようかと思います。